コラム
エコキュートの補助金の申請方法|国・東京都・23区の手続きの順番
この記事の結論
- 国のエコキュートの補助金(給湯省エネ2026事業)は、登録した給湯省エネ事業者が申請します。自分でするのは、登録事業者との契約、共同事業実施規約の締結、本人確認書類の提出です
- 交付申請は工事の完了後です。予約は遅くとも2026年11月16日、交付申請は遅くとも12月31日までで、予算の上限に達するとその時点で終わります
- 補助額はエコキュート1台7万円、性能加算の要件を満たせば10万円です。機器を自分で買って取付だけを頼む方法(施主支給)は対象外です
- 東京都のエコキュートの助成は、太陽光発電との連携などが条件で、単純な買い替えは対象外です。契約前の事前申込が必要です
- 23区の区の助成は、着工前の申請が必要な区と、設置後に申請する区があります。区の申請時期を契約の前に確認してください
国の補助金の概要
給湯省エネ2026事業でエコキュートに出る補助額は、公式の対象要件ページで次のとおりです(2026年10月24日確認)。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 基本額 | 7万円/台 |
| 性能加算 | +3万円/台(加算要件を満たす機種のみ) |
| 撤去加算 | 電気温水器の撤去2万円/台、電気蓄熱暖房機の撤去4万円/台(2台まで)。エコキュートの撤去は対象外 |
| 台数 | 戸建2台まで、共同住宅1台まで |
| 対象住宅 | 建築から1年以上経過した住宅、または居住実績がある住宅で、既存の給湯器から交換するもの |
| 使える人 | 所有者・家族、賃貸住宅の所有者、賃借人、管理組合など |
| 着工 | 2025年11月28日以降。工事請負契約より前の着工は対象外 |
| 期限 | 予約は遅くとも2026年11月16日、交付申請は遅くとも12月31日(予算上限で終了) |
撤去加算は予算36億円を目途にしていて、達した時点で終わります。予算に対する申請額の割合は、2026年10月24日0時時点で補助全体が53%、撤去加算が26%です(給湯省エネ2026事業の公式サイト)。
申請の手順
リフォームで工事請負契約を結ぶ場合(購入・工事タイプ)の流れを、交付申請等の要件について(2026年7月24日版)から整理しました。
| 順番 | 時期 | 誰が | 何をする |
|---|---|---|---|
| 1 | 見積もりの段階 | 自分 | 業者が給湯省エネ事業者に登録しているか確認する(事業者の検索)。機種が補助対象製品か、性能加算の対象かを確認する |
| 2 | 契約 | 自分と業者 | 工事請負契約を結ぶ。契約日は着工日以前であること |
| 3 | 予約・交付申請の前 | 自分と業者 | 共同事業実施規約を結ぶ。補助金の還元方法(工事代金に充てるか、現金か)と時期を決める。個人はJ-クレジット制度への参加意思を表明する |
| 4 | 着工 | 業者 | エコキュートの設置工事に着手する。現場調査・見積もりは着工にあたらない |
| 5 | 着工後(任意) | 業者 | 交付申請の予約をする。予約で予算が確保される期間は、提出から3か月後か12月31日の早い方まで |
| 6 | 工事完了・引渡し | 業者と自分 | 工事を終えて引き渡す |
| 7 | 引渡し後 | 業者 | 交付申請をする(遅くとも12月31日まで) |
| 8 | 審査後 | 事務局 | 交付決定を通知し、補助金を業者に振り込む |
| 9 | 振込後 | 業者 | 補助金を自分に還元する。現金の場合は交付から2か月以内 |
交付申請は、工事の引渡し後、または給湯器の利用開始のどちらか早い方からできます。11月に入ってから着工する場合は、予約の期限(11月16日)に間に合うかを業者と確認してください。
自分がする作業と業者がする作業
給湯省エネ2026事業は、手続きの多くを登録事業者が行います。発注者と業者の役割を分けると次のとおりです。
| 自分(工事の発注者) | 業者(給湯省エネ事業者) |
|---|---|
| 登録事業者を選ぶ | 事業者登録・ポータルでの手続き |
| 工事請負契約に署名する | 工事請負契約書を用意する |
| 共同事業実施規約に署名し、還元方法を決める | 共同事業実施規約を用意し、提出する |
| 本人確認書類を渡す | 予約・交付申請、添付書類の登録 |
| J-クレジット制度への参加意思を表明する(規約の中で) | 工事前後の写真などの提出 |
| 補助金の還元を受ける | 補助金を受け取り、還元する |
| 事務局の調査があれば協力する | 帳簿・証拠書類を保存する(期間は交付申請の手引きで確認) |
事業概要によると、交付申請では工事前後の写真などが必要です。また補助を受けた給湯器は、6年間は国や事務局の承認なく処分・譲渡できません(対象要件の詳細)。
対象にならない例
- 自分で買ったエコキュートの取付だけを業者に頼む(施主支給・材工分離)
- 登録していない業者と契約する
- 契約より前に着工する
- 給湯省エネ2025事業で補助を受けた給湯器
国のほかの事業との関係
みらいエコ住宅2026事業でも高効率給湯器は補助の対象です。同じ給湯器に両方の補助は受けられません。機器ごとに別々なら、同じ契約・同じ工期で併用できます。みらいエコ住宅で給湯器の補助を受ける場合は、給湯省エネの撤去加算は受けられません。国の事業の全体は住宅省エネ2026キャンペーンの解説にまとめています。
東京都の給湯器の制度
都の制度は3つあります。当サイトが公式ページと要綱を確認して集計(2026年10月24日時点)した内容です。
| 制度 | 対象 | 金額 | 申請の時期 | 注意 |
|---|---|---|---|---|
| 熱と電気の有効利用促進事業 | エコキュート・ハイブリッド給湯器 | 太陽光パネル連携14万円/台、再エネ電力契約5万円/台、DR実証参加8万円/台など | 契約の前に事前申込 | 太陽光発電の電力で日中に沸き上げる機能などが条件。東京ゼロエミポイントとは併給不可 |
| 家庭のゼロエミッション行動推進事業(東京ゼロエミポイント) | 登録店舗での高効率給湯器の購入 | 12,000ポイント(1ポイント1円の店頭値引き) | 購入時 | 熱と電気の有効利用促進事業とは併給不可 |
| 分譲マンション省エネ型給湯機器導入促進事業 | 分譲マンションでのエコジョーズ・エコフィールへの交換 | 追い焚きあり7万円/台、なし5万円/台+上乗せ | 着工の前 | エコキュートは対象外。令和8年度から戸別申請も対象 |
都のエコキュート助成の条件
都の熱と電気の有効利用促進事業は、太陽光パネル連携・再エネ電力契約・DR実証参加のいずれかが要件です(都の令和8年度助成メニュー)。エコキュートはトップランナー制度の2025年度目標値を満たす機種であることも必要です。今のエコキュートを同じ条件のまま交換するだけでは対象になりません。
国の補助との関係は、令和7年度交付要綱では禁止規定がなく、国の交付決定通知の提出が必要とされています。都の事業は契約前の事前申込が原則のため、国と都を両方使う場合は、契約の前に都への申込みを済ませる順番になります。令和8年度の受付状況は公式ページで確認してください。
23区の給湯器の助成
当サイトが23区の公式ページと要綱を確認して集計(2026年10月24日時点)すると、給湯器を対象にする区の制度は15区16件です。そのうちエコキュート(ヒートポンプ給湯器)を明記している制度は次のとおりです。
| 区 | 制度 | エコキュートの金額 | 申請の時期 | 受付状況(10月24日時点) |
|---|---|---|---|---|
| 新宿区 | 省エネルギー及び創エネルギー機器等補助 | 10万円(定額) | 施工・支払完了後 | 第3期 11月2日〜12月25日、第4期 令和9年1月12日〜3月12日 |
| 文京区 | 新エネルギー・省エネルギー設備設置費助成 | 4万円 | 設置後(費用を全額支払った後) | 受付中(10月16日時点の申請額の割合51%) |
| 江東区 | 地球温暖化防止設備導入助成(個人住宅用) | 経費の5%(上限4万円) | 着工前 | 受付中(令和9年3月15日必着) |
| 品川区 | しながわゼロカーボンアクション助成 | 区の資料で確認 | 設置後 | 受付中 |
| 目黒区 | 再生可能エネルギー及び省エネルギー設備設置費助成 | 上限5万円 | 公式ページから読み取れず | 予算上限で終了 |
| 杉並区 | 再生可能エネルギー等の導入助成 | 5万円 | 設置後 | 受付中 |
| 中野区 | 省エネルギー設備等設置補助金 | 5万円 | 公式資料から読み取れず | 後期 11月30日〜令和9年2月28日 |
| 北区 | 再生可能エネルギー及び省エネルギー機器等導入助成 | 5万円(区内業者6万円) | 着工前 | 9月25日に予算上限で終了 |
| 練馬区 | カーボンニュートラル化設備設置補助金 | 3万円 | 設置後 | 受付中(10月22日時点の予算残額1,193万円。区は「まもなく受付を終了する見込み」と掲載) |
ほかに、大田区の住宅リフォーム助成事業は給湯器の交換を含むリフォーム工事を対象にしています(上限20万円、着工前の申請、大田区内に本社がある中小事業者と1社で契約)。
国と区を重ねるときの注意
- 区の申請時期を先に確認する:江東区・北区・大田区は着工前の申請が必要です。国の補助は工事後に業者が申請するため、区の申請を忘れると区の助成だけ受けられなくなります
- 業者の条件を両方満たす:大田区は区内に本社がある業者、北区は区内業者で上乗せがあります。国の登録事業者であることと同時に満たすかを、見積もりの段階で確認してください
- 合計の上限:区の多くは、国・都の補助と合計して対象経費を超えないことを条件にしています。新宿区は、国・都の交付決定を受けている場合はその書類の写しを出し、合計が対象経費を超えると区の補助額を減らすとしています
- 区の他の制度とは重ねられない場合がある:文京区は区の他の補助金とは併用できません
次にすること
使う制度と申請の順番を確かめたら、次のページで住んでいる区や工事の場所の制度を確認してください。
出典
この記事の数値と制度の条件は、次の公式資料で確認しています。
- 給湯省エネ2026事業【公式】
- 給湯省エネ2026事業 対象要件の詳細【購入・工事タイプ】
- 給湯省エネ2026事業 事業概要
- 給湯省エネ2026事業 交付申請等の要件について(リフォーム・工事請負契約)2026年7月24日版
- 住宅省エネ2026キャンペーン 給湯省エネ事業者の検索
- 国土交通省 報道発表「「住宅省エネ2026キャンペーン」の交付申請の受付を令和8年3月31日(火)から順次開始します」(令和8年3月30日)
- みらいエコ住宅2026事業【公式】リフォーム
- 東京都 熱と電気の有効利用促進事業(クール・ネット東京)
- 東京都 災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業 令和8年度助成メニュー(別紙2)
- 東京都 家庭のゼロエミッション行動推進事業(東京ゼロエミポイント)
- 東京都 分譲マンション省エネ型給湯機器導入促進事業
- 新宿区 令和8年度新宿区省エネルギー及び創エネルギー機器等補助制度
- 文京区 令和8年度文京区新エネルギー・省エネルギー設備設置費助成事業
- 江東区 令和8年度【個人住宅用】江東区地球温暖化防止設備導入助成事業
- 品川区 しながわゼロカーボンアクション助成(令和8年度パンフレット)
- 目黒区 住宅用再生可能エネルギー及び省エネルギー設備設置費の助成
- 大田区 住宅リフォーム助成事業
- 杉並区 再生可能エネルギー等の導入助成及び断熱改修等省エネルギー対策助成
- 中野区 令和8年度中野区省エネルギー設備等設置補助金(チラシ)
- 北区 再生可能エネルギー及び省エネルギー機器等導入助成(令和8年度)
- 練馬区 令和8年度練馬区カーボンニュートラル化設備設置補助金